村上春樹の青春三部作における人物性格の共通点について―「僕」と「鼠」を中心に
要 旨
村上春樹は日本で有名な作家である。彼の著作が1979年にデビューしてから多くの読者に好まれ続けてきた。中国語、英語、ドイツ語、イタリア語、オランダ語、韓国語などの言語に訳され、世界で広く伝われている。「村上春樹ブーム」という現象になっている。「純文学」著作の売れ行き不振にたいして、彼の著作が出るたびに、百万部以上に販売されている。その売れ行きにはたとえノーベル文学賞で受賞した大江健三郎や川端康成などの著作であっても、比べ物にならないのである。彼は新たなる生気を文壇に寄与したことは疑い無き事実であった。
近年、村上春樹と彼の著作は世界各国の学者に探讨されるようになり、彼と彼の著作についての探讨論文も次々と発表されている。探讨角度はモチーフや文体、叙事構造などがある。
本論は村上春樹の青春三部作『風の歌を聴け』（1979年6月）、『1973年のピンボール』（1980年6月）、『羊にめぐる冒険』（1982年10月）を探讨対象とし、著作の背景や人物像、モチーフなどの面から、村上春樹の著作の人物性格の共通点を検討してみたい。本論は三つの部分からなっている：第一部分では、村上春樹や青春三部作の創作背景や青春三部作の内容を簡単に紹介し、自分の論点を提出する；第二部分では、著作の中の人物の性格を略论し、共通点を見つける；第三部分では、第一部分と第二部分の略论結果をもとに、結論を得た。
今までこの面に触れている先行探讨はまだ少ないため、本論は該当著作の新しい視点からの解読になることを目標したい。また、本探讨を通して村上春樹の著作の特徴に関する理解を深めてみようと思う。
キーワード：村上春樹、青春三部作、人物性格、共通点
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