「〜し〜」「〜ば〜」 並列(へいれつ)と対比(たいひ)を表(あら)わす接続助詞(せつぞくじょし ) 接続助詞(せつぞくじょし)の「し」と「ば」は、どちらも並列(へいれつ)と対比(たいひ)を表(あら)わす。 並列(へいれつ)とは、性質(せいしつ)が似(に)ているものを並(なら)べて表現(ひょうげん)するものである。一方(いっぽう)、対比(たいひ)とは、逆(ぎゃく)・反対(はんたい)の関係(かんけい)にあるものを比(くら)べて表現(ひょうげん)するものである。 また、「し」には、理由(りゆう)を表(あら)わす用法(ようほう)がある。この用法(ようほう)は、「……し。」の形(かたち)で、話(はな)しことばの文末(ぶんまつ)によく現(あら)われる。 並列(へいれつ) · 性質(せいしつ)が似(に)ているものを並(なら)べて表現(ひょうげん)する · 「それに」、「しかも」の意味(いみ)をあらわす 対比(たいひ) · 逆(ぎゃく)・反対(はんたい)のものを比(くら)べて表現(ひょうげん)する · 「けれども」、「しかし」の意味(いみ)をあらわす。 「し」：並列(へいれつ ) 「彼(かれ)は、タバコも吸(す)うし、お酒(さけ)も飲(の)みます。」という文(ぶん)で、接続助詞(せつぞくじょし)の「し」は並列(へいれつ)を表(あら)わしている。ここでは、『タバコを吸(す)うこと』と『お酒(さけ)を飲(の)むこと』とが、同(おな)じ種類(しゅるい)の事柄(ことがら)として並列(へいれつ)で示(しめ)されている。 「彼(かれ)は、タバコも吸(す)うし、お酒(さけ)も飲(の)みます。」という文(ぶん)は、「彼(かれ)は、タバコを吸(す)います。」という文(ぶん)と「彼(かれ)は、お酒(さけ)を飲(の)みます。」という文(ぶん)を合(あ)わせたものと同(おな)じである。ただし、２つの文(ぶん)のとき「［名詞］を［動詞］」となるところが、並列(へいれつ)の文(ぶん)では「［名詞］も［動詞］」となることに注意(ちゅうい)が必要(ひつよう)である。
また、「彼(かれ)は、タバコも好(す)きだし、お酒(さけ)も好(す)きです。」という文(ぶん)は、「彼(かれ)は、タバコを吸(す)が好(す)きです。」と「彼(かれ)は、お酒(さけ)が好(す)きです。」の２文(ぶん)を合(あ)わせたものと同(おな)じ意味(いみ)である。このような場合(ばあい)も、２つの文(ぶん)のとき「［名詞］が［形容詞］」となるところが、並列(へいれつ)の文(ぶん)では「［名詞］も［形容詞］」となる。 接続助詞(せつぞくじょし)の前(まえ)の形(かたち) なお、文末(ぶんまつ)が敬体(けいたい)（「吸(す)います」「好(す)きです」）ならば、接続助詞(せつぞくじょし)の前(まえ)にある動詞(どうし)や形容詞(けいようし)は、敬体(けいたい)（「吸(す)います」「好(す)きです」）でも、常体(じょうたい)（「吸(す)う」「好(す)きです」）でも同(おな)じ意味(いみ)になる（ていねいさに差(さ)はない）。ただし、文末(ぶんまつ)が常体(じょうたい)（「吸(す)う」「好(す)きです」）ならば、接続助詞(せつぞくじょし)の前(まえ)にある動詞(どうし)や形容詞(けいようし)も常体(じょうたい)（「吸(す)う」「好(す)きです」）にしなければならない。 ◎ 彼(かれ)は、タバコも吸(す)うし、お酒(さけ)も飲(の)みます。 ◎ 彼(かれ)は、タバコも吸(す)いますし、お酒(さけ)も飲(の)みます。 ◎ 彼(かれ)は、タバコも吸(す)うし、お酒(さけ)も飲(の)む。 × 彼(かれ)は、タバコも吸(す)いますし、お酒(さけ)も飲(の)む。 ◎ 彼(かれ)は、タバコも好(す)きだし、お酒(さけ)も好(す)きです。 ◎ 彼(かれ)は、タバコも好(す)きですし、お酒(さけ)も好(す)きです。 ◎ 彼(かれ)は、タバコも好(す)きだし、お酒(さけ)も好(す)きだ。 × 彼(かれ)は、タバコも好(す)きですし、お酒(さけ)も好(す)きだ。用法(ようほう)と例文(れいぶん) 〜し〜 1. 並列(へいれつ)をあらわす：『Ａも〜し、Ｂも〜(し)』／『Ａは〜し、Ｂは〜しで』 o お金(かね)もないし、時間(じかん)もないし。 o 金(かね)もないし、仕事(しごと)もない。 o 背(せ)も高(たか)いし、かっこいいし、お金(かね)まである。 o 雨(あめ)も降(ふ)るし、風(かぜ)も吹(ふ)くし、ひどい天気(てんき)だ。 o 雨(あめ)は降(ふ)るし、風(かぜ)は吹(ふ)くしで、家(いえ)に帰(かえ)れなかった。 2. 対比(たいひ)をあらわす：『Ａは〜し、Ｂは〜し』 o 映画(えいが)は見(み)たいし、お金(かね)はないし、どうしよう。 o 台風(たいふう)は来(く)るし、授業(じゅぎょう)はあるし、本当(ほんとう)に困(こま)った。 3. 理由(りゆう)をあらわす：『〜し』 o 授業(じゅぎょう)もあるし、サークルもあるし、学校(がっこう)に行(い)かなくちゃ。 o お金(かね)もあるし、家(いえ)でも買(か)おうか。 o どうせ暇(ひま)ですし。（＝どうせ暇ですから。） o 今日(きょう)は楽(たの)しかったです。食事(しょくじ)もおいしかったですし。 〜ば〜 1. 並列を表わす o 彼女(かのじょ)は、金(かね)もあれば、名誉(めいよ)もある。 o その日(ひ)は風(かぜ)も吹けば、雨(あめ)も降(ふ)るで大変(たいへん)でした。 o 都会(とかい)には、緑(みどり)もなければ潤(うるお)いもない。 2. 対比を表わす o 頭(あたま)のいい人(ひと)もいれば、悪(わる)い人(ひと)もいる。 o カラオケが好(す)きな人(ひと)もいれば、お酒(さけ)が好(す)きな人(ひと)もいる。 o 晴(は)れの日(ひ)もあれば、雨(あめ)の日(ひ)もあれば、くもりの日(ひ)もある。 ，日语毕业论文，日语毕业论文，日语论文 |
