尊敬語、謙譲語・・などの区別
尊敬語
相手の人が、何かをしているときや話している様子に使います。 今西さんがお花をくださる。 今西さんが「おもしろい」とおっしゃる。
謙譲語
相手に対して、誰かが何かをするときや、話しかけるときに使います。 彼が、今西さんにお花をさしあげる。 私は、今西さんに「おもしろいですね」と申しあげる。 「行く」の尊敬語は「いらっしゃる」 「行く」の謙譲語は「うかがう」「まいる」です。 行かれる」「行きなさる」は、 「行く」という言葉をそのまま使っているので、尊敬語ではなく尊敬表現 「行かせていただく」も、
謙譲語ではなく謙譲表現だといえます。 接頭語「お」と「ご」のつけかたのポイント3つ!
■ポイント1■
「お」「ご」は、相手のことにも自分のことにも使います! よく、「自分の行為なのに”お”や”ご”をつけるのはおかしいのでは?」と混乱してしまいがちですが、自分が所有している「物」に、”お”や”ご”をつけるのはおかしいですが、相手に何かをするにあたって、丁寧で謙虚な気持ちをこめて”お手伝いをする”や”ご挨拶をする”と表現するのはおかしくありません。その区別は、次の項で説明しています。 自分につかう例 ●荷物をお持ちします。 ●ご案内いたします。 ●お慶び申し上げます。 ●ご準備できます。
■ポイント2■ 「お」は和語(訓読み)、相手の所有物、女性が深く関わる語につける。 有田さんがお話をされる。(和語) 平井さんのお宅。(相手の所有) お米。お箸。お鍋。お金。(女性語)
■ポイント3■
「ご」は漢語(音読み)につける。 池永さん、ご確認ください。 「~なさる」は尊敬表現、「~する」は謙譲表現 この使い分けができれば、もう基本はできたも同然です! 田中さん(自身)が お 話 なさる。 ・・尊敬表現 (誰かが)田中さんに お 話(し)する。 ・・謙譲表現 尊敬は 「お(ご)+名詞+なさる」 謙譲は 「お(ご)+動詞」とおおまかに考えてよいでしょう。 結局、尊敬も謙譲も、どちらも田中さんに敬意を表しているということがわかれば、敬語の本質を獲得したようなものです。 敬語は文の最後につければ十分! ひとつの行為の最後につければ、敬意は十分表現できます。
「おじいさんは、ご自分でお考えになった著作にご納得なさらず、 ご自分をお責めになり、涙をお流しになっていらっしゃいました。」 これは、文法的に誤りはないのですが、やはり、クドい表現です。 おじいさんは、自分で考えた著作に納得せず、 自身を責め、涙を流していらっしゃった。」
シンプルな表現が上品感を出す
「ご心配になる」より、「心配なさる」の方が、より上品な敬意が感じられます。上の「おじいさん」の例でもわかるように、敬意の多用は、しつこく感じられて逆効果です。日本語の本質として、多弁よりも慎ましい表現がより丁寧に感じられるし、的確に敬意を伝えられます。
現在形より過去形の方が丁寧
物をいただいたときは「ありがとうございます」より「ありがとうございました」、退出するときは「失礼します」より「失礼しました」の方が丁寧に感じることが多いようです。語尾が柔らかくなることと、過去形にすることで距離が遠くなる=相手から一歩下がる=謙虚さを強く感じるようになるから、です。しかし、その分表現がぼやけるのも確かです。明確に気持ちをあらわしたいなら、現在形の方がいいと思います。
敬語を使わない敬意表現
発言の中で、わからないところがあったのですが」 相手の説明不足を責めないで、 自分の理解する力が不足であるという謙虚な態度を表現している敬意表現 (国語審委)。 「悪いけど、急な仕事がはいったので待ち合わせの時間ずらしてくれない?」 「悪いけど」と前置きをしたり、変更の理由をはっきりと説明するなど、 相手の心理的負担を減らす思いやりがある敬意表現 (国語審委)。 「上のの例文からは敬意を感じられない」という人も、たくさんいます。 話し方が丁寧か乱暴か、によっ
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