奥野信太郎的中国体验-以随笔北京为中心/
奥野信太郎の北京体験ー『随筆北京』を中心に
要 旨
作者奥野信太郎は、慶應義塾学院中国文学科卒、日本近代において名高い漢学者、中国文学者である。彼は1936年―1938年、外国人教授として中国北京に滞在し、帰国後、代表作『随筆北京』を書き上げた。著作は作者が戦時中の北京滞在の体験を通じて、中国人の印象などを描いた。多岐にわたり、戦争文学と違い、題材も視点も新しい独特性があり、繊細に北京の風物を描いた佳作であると思われる。戦争勃発後、奥野の北京認識は複雑である。一方、避難生活の中、中国民衆と接触し、ある同情を抱いた。中国の知識人となると、賞賛と利用に交え、ジレンマの心理を抱いた。中国の三国誌などの著作、中国の国民性に関しても彼の考えを表した。北京の声、風物にも深い愛着をこもっていた。北京は奥野信太郎にとって、忘れられない第二のふるさとのような存在である。本論文は以上の略论を踏まえ、氏の北京認識を浮き彫りにした。
キーワード:奥野信太郎 北京滞在 随筆北京 中国印象
目 次
はじめに
序 論 先行探讨及び問題意識 1
本 論
1. 奥野信太郎について 1
1.1奥野信太郎の生い立ちと執筆動機 1
1.2『随筆北京』の創作背景 2
2. 戦時中の籠城体験 3
2.1作者戦中の避難生活 3
3.北京知識人の印象 8
3.1周作人と钱稻孫の日本語―最高の教養―― 9
3.2中国人の心―しかたがない哲学― 13
4.北京の風物 15
4.1馬連良の三国誌印象 15
4.2北京街巷の物音―永遠の響き― 17
終わりに 18
今後の展望 19
引用文献 19
参考文献 21
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