役割语中的「アルヨことば」/
役割語としての「アルヨことば」
要 旨
本稿では、役割語という概念と、「アルヨことば」という日本語表現の文法的な特徴、定着するまでの歴史、またアニメで果たした役割について考察した。金水(2017)に提唱されているように、役割語とは、話者の特定の人物像(年齢・性別・職業・階層・時代・性格など)を想起させる特定の言葉づかいである。主にフィクションにおいてステレオタイプに依存した仮想的な表現をする際に用いられる。「アルヨことば」は日本のアニメにおいて「中国人」あるいは中国人に擬した「中国人キャラクター」に与えられる役割語である。本稿は、「アルヨことば」を中心に概観するものである。今後、役割語を全面的に学習するとともに、現実と乖離した部分に焦点をあて、重点的に考察し、現実世界と非現実世界の言語による接点を解明していきたい。
キーワード: 役割語 アルヨことば アニメ 中国人キャラクター
目 次
はじめに 1
1. 役割語とは 1
2.「アルヨことば」の特徴 3
2.1文末構成―「ある」の濫用 3
2.2文末構成―「よろしい」の使用 4
2.3助詞の欠落 5
2.4丁寧体・普通体の区別と音声的な訛り 5
3.「アルヨことば」の流れ 7
4.役割語としての「アルヨことば」 10
終わりに 11
参考文献 13
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