自動詞には非対格動詞と非能格動詞とに一般に分類される。非対格動詞とは状況を描写するような動詞で意志によって制御できない動詞が一般的である。一方、非能格動詞は意志によって制御できる動詞である。この違いは動詞と動詞とが複合する場合の複合動詞句の形成や名詞と名詞を複合して形成される複合名詞句の文法性と関わってくる。「動く」も「吹く」も両方ともお自動詞であるのに「動き回る」は文法的であるのになぜ「*吹き回る」とか「*流れ回る」といえないか?これは私たち日本語話者が非対格動詞と非能格動詞とを明確に区別していているからである。非能格動詞の「動く」と「回る」の複合である「動き回る」は文法的、一方、非対格動詞の「吹く」と「回る」の複合の「*吹き回る」は非文法的と瞬間に区別しているのである(Kageyama 1993)。 複合名詞 他動詞 目的語との複合:値段を上げる→値上げ、人を探す→人探し、町をつくる→町づくり、動物をいじめる→動物いじめ、本を読む→本読み、子どもがりんごを食べる→子どものりんご食い競争、*りんごの子ども食い競争 非対格動詞 主語との複合:心が変わる→心変わり、胸がやける→胸やけ、地面が滑る→地滑り、崖が崩れる→崖崩れ、雨が漏る→雨漏り、気が乗る→気乗り、 非能格動詞 馬が暴れる→*馬暴れ、人が歩く→*人歩き、泥棒が逃げる→*泥棒逃げ、少年が座る→*少年座り 回る(非能格動詞) 非能格動詞 暴れ回る、歩き回る、動き回る、逃げ回る、 非対格動詞*吹き回る、*落ち回る、*流れ回る、 他動詞 探し回る、買い回る、荒し回る、ふれ回る 直す(他動詞) 非能格動詞 座り直す、寝直す、並び直す、出直す、 非対格動詞 *ころび直す、*落ち直す、*燃え直す、*着き直す 他動詞 入れ直す、聞き直す、作り直す、包み直す、塗り直す、 落ちる(非対格動詞) 非能格動詞 *走り落ちる、*踊り落ちる、*跳び落ちる 非対格動詞 こぼれ落ちる、崩れ落ちる、削げ落ちる、燃え落ちる、 他動詞 *洗い落ちる、*ぬぐい落ちる、*切り落ちる する 非能格名詞 離婚をした、食事をする、深呼吸をする、賛成をする 非対格名詞 *死去をした、*爆発をした、*転倒をした、*墜落をした 他動詞 探讨をする、改正をする、掃除をする 助数詞 非能格動詞 たくさん遊んだ=あそんだ量がたくさん *遊んだ人がたくさん 非対格動詞 たくさん産まれた=産まれた子どもがたくさん 他動詞 たくさん飲んだ=飲んだ量がたくさん *飲んだ人がたくさん 上一页 [1] [2] 下一页 ,日语毕业论文,日语毕业论文,日语论文 |