中国では、『源氏物語』についての探讨が已にたくさんあり、毎年、大量の『源氏物語』の探讨論文と翻訳作がどんどん作られている。『源氏物語』全書は54部分があって、登場人物は百数人で、和歌も百数編ある。翻訳するのが一層難しいである。中国では、『源氏物語』の訳本はたくさんあるが、国内の専門家と探讨者は一番多く使っているのは林文月氏と豊子ガイ氏の訳本である。本文は林と豊の探讨に基づいて、具体的な例を挙げて、ふたつの訳本の翻訳スタイルについて比較し、略论していきたいと思う。 キーワード:源氏物語 翻訳スタイル 豊子ガイ 林文月 目次 はじめに……………………………………………………………………………5 一、訳者の背景と訳本の特徴の比較……………………………………………5 1、訳者の背景の比較………………………………………………………………5 2、訳本の特徴の比較………………………………………………………………6 3、訳文の比較………………………………………………………………………6 3・1、和歌の翻訳について……………………………………………………6 3・2、訳文の略论………………………………………………………………6 二、和文中訳の翻訳措施及び技巧…………………………………………………7 1、和文中訳の措施…………………………………………………………………7 1・1「直訳」と「意訳」………………………………………………………8 1・2「外字」、「外句」と「外習」……………………………………………8 2、和文中訳の技巧…………………………………………………………………8 三、中国語の言語習慣が翻訳に対して与える影響………………………………9 1.言語構造は翻訳に強く影響する………………………………………………9 2.中国人は「意訳」を好む艺术・習慣を持つ…………………………………9 四、終わりに……………………………………………………………………10 参考文献…………………………………………………………………………11 謝辞………………………………………………………………………………11 はじめに 翻訳はひとつの言葉を別の言葉に変えるだけではなく、翻訳は再創造することともいえる。従って、相手国の艺术背景を把握した上で翻訳しなければならない。翻訳の本質は中国語と日本語の間の意味を対応転換することであり、意味は文脈により決定されるので、文脈を理解することが翻訳の根本である。確かに多くの面で中国語と日本語の間には共通点があるが、両民族の意識形態と艺术背景には大きな差異が存在しているため、それぞれの違う言語習慣及び表現方式なども無視することはできない。 日本語の中国語訳作がたくさんある。そのうちに素晴らしいものもあれば、いい加減であるものもある。日中翻訳という作業には何か特別な技巧と難点があるのではないだろうかと、翻訳初心者である筆者には、好奇心と探索心が湧いてきた。優れた訳文を作るために、どうすればいいとか、どのような翻訳技巧を使用すればいいとか、何の難点を解決すればいいとかの疑問を持っているために、自らの日中翻訳の実践を通して、和文中訳の技巧と要点を考察してみたいと思う。先行探讨をもとに、自らの翻訳実践を通して、日本語と中国語の言語特徴を略论して、日中翻訳の技巧をまとめ、日中翻訳の難点を明らかにしようと思う。 本探讨で取り扱っている『源氏物語』は日本の物語文学の最高峰とも呼ばれ、普通の日本人でも読めない難しいである。翻訳するには、訳者にとってもっと努力しないといけないと思われる。 一、訳者の背景と訳本の特徴の比較 『源氏物語』は中国の古文と同じ、文法や言葉も現代文とずいぶん違っている。中国で相次いで10数点の翻訳本があるが、その中でも有名なのが豊子ガイ氏と林文月氏の翻訳である。 1、訳者の背景の比較 |