趙福堂(1983)では、中日両言語における共通の漢字を観察するとき、字音を考慮せず、字形や語義についての比較探讨を中日同形語の比較探讨と定義した。それに、同形語の認定する基準を三つ提出した。一つは、字形が同じであれば、字音や語源にこだわらず、両国語においても単語として認められることである。また、語尾を取り扱わないことと、字形を簡体字から繁体字へと取り戻して比較することである。 中日同形語の定義について、大河内康憲(1986)では、同形語とは双方同じ漢字で表記される語だけでなく、歴史的に相互に関連がある上に、両国においても現在使われているものを取り上げるべきだと指摘した。 その上、潘钧(1995)では、大河内氏の観点を認める以上、両国における字形の違いと送り仮名の有無、また形容動詞の語尾も無視してもいいという意見を提出した。そのうえ、二字的字音語が最も多いが、ほかに三字的字音語も四字的字音語もあることを明示した。さらに、中日同形語についての探讨は教学と対訳に基づくべき、借用関係の考究と区別をつけ、共時的な探讨に限定される必要があると述べた。 さらに、翟東娜(2017 浅析)では、中日同形語を字形が同じであるもの及び似ているもの、特に漢字音読語であるものと定義した。 そのほか、王暁(2017)では、「中日同形語が主に両言語においても同じ漢字で使用されているものを指す」と表明した。 つまり、中日同形語を字形、字音また語源などの面から認定さ |