韓国語と比べて日本語は抽象的な名詞に依存せずに動詞を多様に使って細かい描写ができる特徴をもっているので、複合動詞が発達している。このような複合動詞が前...
韓国語と比べて日本語は抽象的な名詞に依存せずに動詞を多様に使って細かい描写ができる特徴をもっているので、複合動詞が発達している。このような複合動詞が前項動詞と結合して本来の意味を外れて、異なる意味で転用される場合が多いので正確な意味で把握することが重要である。
複合動詞の中で後項動詞の性質の強い複合動詞「~こむ」を研究の対象とし、「こむ」に対する意味用法を考察してから複合動詞としての「~こむ」の意味用法と韓国語との対応関係における意味論的類型を考察してみた。
単純動詞として「こむ」は自動詞で「込み合う、いっぱいになる、精巧だ」等の意味で使われて、他動詞では「満たす、集中させる、入れる、合わせる」の意味で使われていた。そして、他動詞は単純動詞の「こむ」をそのまま使うより主に「こめる」に換えて使われていた。
前項動詞として複合動詞の「こむ」の意味は全部で八つであった。自動詞は「込み合う, 込み上げる, 込み出ず, 込み入る, 込み居る, 込み乗る」の六つ、他動詞は「込み付く , 込み乗す」二つであった。この中で「込み出ず, 込み居る, 込み乗す」は現在は使われていない。後の五つの単語の中でも『現代国語龋解辞典』に出ているのは「込み合う, 込み上げる, 込み入る」の三つの単語しかない。これを通してみると「込む」は後項専用の動詞で使われていることに気が付いた。
後項動詞として複合動詞の「~こむ」は自動詞と他動詞と区別がなく自由に結合するのでほかの動詞より多くの複合動詞ができる原因になっている。そして、「一つ目は何かの中に入るまたは入れる。二つ目はすっかりそうなる。三つ目は徹底してまたは十分にそうなる。」の意味を持っていた。
後項動詞の「~こむ」をアスペクトの観点で金田一の動詞分類法によると「~こむ」と接続する前項動詞は継続動詞と瞬間動詞とはよく接続するが状態動詞の第四種動詞である特殊動詞とはよく接続しないことがわかった。
意味用法による「~こむ」は「内部移動」と「程度進行」に分類した。「内部移動」は主体または対象がある領域の中へ移動して入ることを「程度進行」はある動作や影响の進行の程度がもっと高くなって密度が濃い状態に至ることを言う。
「内部移動」は「閉じている空間への移動、無生物への移動、生物体への移動、集合体または組織体への移動」に分類して、「程度進行」は「固着化,濃密化,累積化」に分類して調べた。
韓国語との対応関係において複合動詞「~こむ」は「正置型, 倒置型, 融合型, 説明型」に分類して、これをもう一度12個に細分して調べた。
正置型は日本語の「前項動詞(連用形)/後項動詞(こむ)」がそのまま韓国語でも同じ構造に対応する形態で意味の中心は前項と後項が同時に持っている。このような類型は後項動詞「~こむ」が「接尾語に対応する類型」「補助用言に対応する類型」の二つに細分した。接尾語に対応するときは「~こむ」の意味は主に「~들어가(오)다, ~넣다」に翻訳されていて、前項と後項を結ぶ語尾は「아/어」の形式に現れていた。これは12個に下位分類しているものの中で一番多かった。補助用言に対応しているものは、前項は動詞の本来の意味をそのまま持っていたが後項の「~こむ」は本来の意味が消滅して「~대다, ~버리다」に翻訳されていた。
倒置型は日本語の複合動詞の「前項動詞/後項動詞」構造に対応する韓国語の複合動詞語形が「後項動詞/前項動詞」に兩国語の対応様相の位置をあべこべにする形を言う。正置型の意味の中心が兩項が同一するとか前項の方にあれば、位置の変化がある倒置型での意味の中心になる項は兩項とか後項の方である。このように正置型と同じように動詞と動詞が結合するのは同じであっても語構造が逆に対応する理由は日本語と韓国語の語構造の生成原理が根本的に違っているからである。日本語の場合、実際に行う動作を前項動詞に表現する傾向があるのに反して韓国語は後項動詞に表現する傾向が強いからである。
倒置型は複合動詞「~こむ」が「本動詞に対応する類型」「副詞に対応する類型,」「接辞に対応する類型」の三つに区分した。
融合型は日本語の複合動詞が韓国語に対応するとき二つの意味が融合して一つの単一動詞の形態に表現する語形を言う。この類型は「前ㆍ後項とは異なる意味の単純動詞に対応する類型」「漢字語/하다に対応する類型,」「前ㆍ後項動詞が意訳に対応する類型」「後項動詞「~こむ」の意味に対応する類型」「前項動詞の意味に対応する類型」「受身形に対応する類型」の六つに分けて取り調べた。
韓国語に対応する四つの類型の中で日本語の複合動詞が韓国語でそのまま複合動詞に対応する類型より単純動詞に対応する融合型の場合が一番多かった。これは日本語の複合動詞が生産性が高くて動詞と動詞が結合してデリケートで、具体的な意味を表現するのに対して韓国語は複合動詞を造る動詞の数が限定されている特性に起因しているとみた。
説明形とは日本語は完全に複合動詞の姿を持っているが、対応する韓国語の姿は形態面で意味を解いて説明する形式をとりあげていることを言う。対応する韓国語の言葉が「前項動詞/後項動詞」の複合動詞とは距離がある構造である。ここでは「名詞/으로」「名詞/을/를」に対応する場合、「名詞/에」に対応する場合、または長い文章に羅列して対応する場合があった。
以上のように日本語でも「~こむ」と結合する一つの複合動詞がいろいろな意味で使われていて、これは韓国語に解釈される場合も同じであった。例えば「突っ込む」が正置型に解釈される場合には「밀어 넣다, 들여놓다, 쑤셔 넣다, 던져 넣다, 찔러 넣다」に、倒置型には「처넣다」に、融合型には「추궁하다,넣다」にいろいろな意味に飜訳されていた。そして日本語とは意味が異なる韓国語に合わせて意味を意訳した場合もあった。これは言語が固定された形態として永遠に存続するのではなく、必要に応じて絶え間なく変化, 生成, 消滅して、その社会の特別な言語として存在し、その社会の構成員が使っている特別な表現措施があって、構成員の意思疏通とか思考方式、理解方式に影響をあたえている実例だと見る方が適格であろう。
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